籐(とう)とは?特徴や魅力についてご紹介します!

籐(とう)と聞くと何をイメージしますでしょうか。草かんむりの「藤」ではありません。竹かんむりの「籐」です。籐といえば、アジアンテイストの家具、ナチュラルなダイニングに似合うランチョンマット、浴衣に合わせるバックなど、生活のあるゆる面で使われています。普段よく目にはするけど、籐の特徴など知らない方がほとんどなのではないでしょうか。そんな籐について特徴や魅力をご紹介します。

籐の概要

籐

籐は英名でラタンといいます。籐素材、ラタン素材、実は同じです。籐は日本には自生しておらず、すべて輸入材です。主に東南アジアなどの亜熱帯地域から熱帯地域のジャングルに自生しており、非常に生命力の強い植物です。特にインドネシアはラタン資源の85%を有しており、優れた品質と種類の多さ、量において世界一です。見た目はツルのようで節がありますが、ヤシ科の植物です。成長も早く、上へ上へとすくすく伸びていき、自立できなくなるとやがて倒れます。しかし、籐の表皮には無数のトゲがあるため、倒れても他の樹木に沿ってまたまた上へ上へと太陽を求めて伸びていくのです。

籐の繊維は植物の中で、「最も長く、最も強い」といわれます。倒れても他の植物に絡みながら成長を続けるため、長さ200メートル級のものもあるほどです。他の樹木とは違い、成長が早いため、5~10年もあれば加工に適した長さになります。一言で籐といっても実際は200以上の種類が存在します。家具として使用するのはそのうち数種類で、素材の特性で硬くて上部なものやしなやかなもの、軽いものと素材の特性が異なり使用用途に合わせた素材選びが必要です。

籐の特徴

籐

すでに生活の多くに取り入れられている籐ですが、どのような特徴があるのでしょうか。

・丈夫でしなやか

籐はしなやかで丈夫な強い素材であるため、複雑な曲線加工が可能となります。加工のしやすさから、さまざまな生活雑貨や家具に用いられているのです。

・軽い

素材自体が強いため、余計な補強素材なども必要としません。そのため、素材だけで期待する形に加工ができるので、仕上がりは軽いものになります。大きいサイズの家具であっても丈夫で軽いのが特徴です。

・調湿性に優れている

籐は調湿性に優れています。籐の内部には導管と呼ばれるものがあり、空気中の水分量の調節をしてくれます。夏の湿度の高いときには、水分を吸収し、冬の乾燥時期には吸収した水分を放出してくれるのです。そのためオールシーズン活躍してくれます。

・消臭効果がある

吸湿性にも優れているほか、消臭効果もあるのです。家具にもなり消臭効果もあり、一石二鳥どころではありません。

籐の歴史

籐

原産国である東南アジアをヨーロッパが植民地にしたことにより、ヨーロッパ各地に籐の家具が広まっていきました。日本でも籐の歴史は1000年以上あります。篭や弓、武器の柄巻など多くに使用されてきました。籐が発展したのは江戸時代からです。下級武士の内職で製造されていたといわれています。その後、明治時代以降、文明開化により欧米スタイルの文化が入り、新しい生活スタイルとして籐の家具が定着していきました。

籐素材のデザインと品質

籐

籐のデザインや品質においておすすめポイントをご紹介します。

・さまざまなデザイン

一言で籐といっても、太さや色合い光沢、折り方でデザインの幅は無限大です。東南アジアなどのインテリアとの相性がいいことはもちろん和洋どちらのインテリアにも馴染んでくれます。ナチュラルからエレガンスまで何にでもあうため、インテリアの一部として取り入れやすいでしょう。

・多種多様な用途

さらに籐製品は、家具から小さな雑貨までさまざまなものがあります。インテリアのトータルコーディネートとしても良し、お気に入りの一点を見つけ、お部屋のワンポイントとしても良しです。すでにある家具にも合わせやすいため既存のインテリアを邪魔しません。ぜひ取り入れてみてください。

・使い方次第で一生モノ

素材やデザインの幅もさることながら、使い方やお手入れ次第では、一生モノです。自然素材がゆえ、職人がひとつひとつ手作りしているため、自分だけの一点を長期間使用できます。きっと思い入れのある品になることでしょう。

籐の加工と塗装

籐

籐は製品になるまでに段階をおって加工されていきます。

・素材の選別

籐は一本一本成長具合なども異なりますし、クセも異なります。サイズや硬さ長さ、節の場所などで判断し選別していきます。

・着色と塗装

そして次に漂白し、高温で染め材と一緒に煮込みます。そして着色料を塗装していきます。

・曲げ加工

つぎに加工ですが、寸法通りに切断し、材料のクセを直していきます。そして火器や蒸気を使用し、曲げ加工を施します。それぞれの製品に合わせて、穴をあけたり節をとったりしていきます。選別してはいるもののやはり一本一本が異なるため絶妙な力加減が必要になってきます。

・編み加工

そこからやっと編み加工に移ります。編み方も多種多様な方法があります。オーソドックスなものから複雑なものまであるため、デザイン性も広がるのです。

・仕上げ

最後の仕上げで網目を整え、磨いていきます。着色や表面をコーティングすることで艶やかな仕上がりになります。

籐のお手入れの方法

籐

日常的に使用しているとやはり汚れはついてしまいます。気になるお手入れ方法をご紹介します。

・日常のお手入れ

表面は乾いた布でから拭きします。すき間の誇りなどは、柔らかい毛のブラシなどではくか、掃除機をかけます。時々は、水で濡らし固く絞って布でふいてください。

・汚れがついた場合

シミや汚れが付いた場合は、乾いた布で水分をふき取ります。洗剤を使用する場合は、中性洗剤をご使用いただき、その他の洗剤は使用しないでください。

・ささくれについて

籐の性質上、断面からささくれがでることがあります。ハサミやカッターナイフなどで切り取り、皮膚や衣類を傷つけないように注意しましょう。

籐の使用上の注意

籐

愛着ある製品は長く使用したいものです。使用するにあたっての注意事項はこちらです。

・曲げ加工の製品に一点の圧力をかけない

籐製品の上に立ったり、不安定な姿勢で腰かけたりすることはやめましょう。転倒の恐れがあり、また一点に体重がかかることで、変形の原因になります。

・直射日光は避ける

直射日光にあたる場所はさけましょう。また、籐は呼吸していますので、冷暖房器具などの風が直接当たらないように注意してください。

・湿度の高い場所での保管は注意

天然素材のため、カビの発生にはご注意ください。いくら調湿に優れているといっても湿度の高い通気性の悪い場所に長期間おいておくと危険です。もしカビが発生してしまったら、市販のカビ除去剤や漂白剤を薄めたものを布につけふき取りましょう。

最後に籐の魅力について

籐

籐は天然素材のため、一つ一つ職人の手作りで作られています。自然に優しいナチュラルな風合いでありつつ、インテリアのポイントにもなり目を引き付けてくれます。高級な家具を購入したけどインテリアに合わなかったといった失敗もほとんどないことでしょう。籐の特徴でもある丈夫で軽量、さらにメンテナンスも難しくなく、室内において調湿と消臭などの効能もあります。

今では素材もキレイに加工され、趣味で始めてみる方や、ラタン教室なども多数あるようです。籐編みにチャレンジできるのも、籐の魅力の一つです。ぜひさまざまな形で生活に籐を取り入れてみてはいかがでしょうか。